高額な医療費に備えるための先進医療特約の仕組みと特徴
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保険業法第3条に基づき、保険会社が新たに設立される際や、既存の保険会社が事業内容を変更する際には、内閣総理大臣(実際には金融庁長官がその権限を行使)の認可を受けなければなりません。下記のリンクから、内閣総理大臣の認可を受けた保険会社を確認する際は、金融庁ホームページの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認ができます。
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監修者ファイナンシャルプランナー 木村秀幸
医療の進歩により先進医療と呼ばれる高度な治療法が利用可能になりましたが、全額自己負担となるため多くの人にとって経済的負担が大きいのが現状です。そんなリスクに備えるために、多くの医療保険で先進医療特約が提供されています。
しかし、すべての人に必要というわけではなく、医療費控除や保険の更新型か全期型かといった要素も考慮する必要があります。
今後、自分に合った選択肢を見つけるためにどのような点に注目すべきか確認していきましょう。
先進医療特約の基礎知識
先進医療とは、厚生労働省が定める高度の医療技術を用いた療養のことです。
先進医療を受けた場合、自己負担が通常の医療費負担(1~3割)とは異なり、費用が全額自己負担となります。
つまり、先進医療による診療を受けることは可能ですが、保険適用外であるため現実的には利用することがほぼできないのです。
このような背景から、先進医療を受ける患者の経済的負担を支えるための先進医療保障特約が増えてきています。
全期型か更新型か
先進医療特約は、一般的に全期型と更新型に分けられます。
全期型の先進医療特約は保険期間を通して保険料が上がることがありません。
一方で更新型の先進医療特約は、期間ごとに保険料の見直しが行われます。
よって、保険料の上がらない終身タイプの医療保険に加入していたとしても、先進医療特約の保険料については値上がりする可能性があるので注意が必要です。
先進医療は医療費控除の対象?
多くの方は「医療費控除」という言葉を目又は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
医療費控除とは、医療費がたくさんかかった年に、その医療費の一部が控除される(所得税の還付が受けられる)制度のことです。
医療費控除は、支払った医療費から10万円を差し引いた金額で、上限が200万円となります。(総所得が200万円以下の人の場合には、10万円の代わりに総所得の5%を引いた額)
ただし、支払われた保険金を除いた額が医療費控除の対象となる点には注意してください。
詳しい金額につきましては保険の種類や支払額に応じて変動しますので、担当者としっかりとすり合わせ及び相談するようにしましょう。
先進医療特約は必要か
先進医療特約の保険料は一か月当たり大体100円前後に設定されていることが多いです。
月々少額の保険料を上乗せすることで何千万円とかかる医療費を保障してくれますので、大きな安心材料になると言えるでしょう。
ただし、この月々100円前後のプラスであっても、先進医療を利用する見込みが少ないと考える健康な人にとっては、特約を付加する利点がありません。
当然ですが先進医療特約は先進医療による治療を受けなければ保険金を受けとることができませんので、支払った保険料が無駄となってしまいます。
安心感をとるか費用をとるかは個々の判断となりますが、特約の中では費用負担が軽いと言えるので、これから新たに保険加入を検討している人は付加することを検討しても良いのではないでしょうか。