社会保険の保障内容を知り民間保険を賢く選ぶための方法
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保険業法第3条に基づき、保険会社が新たに設立される際や、既存の保険会社が事業内容を変更する際には、内閣総理大臣(実際には金融庁長官がその権限を行使)の認可を受けなければなりません。下記のリンクから、内閣総理大臣の認可を受けた保険会社を確認する際は、金融庁ホームページの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認ができます。
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監修者ファイナンシャルプランナー 木村秀幸
民間の生命保険を考える前に、まずは社会保険の保障範囲をしっかり確認しておくことが重要です。社会保険がどこまでカバーしているのかを知ることで、民間保険と重複しないようにしながら、必要な部分だけを補う選択が可能になります。
これから、国民健康保険と社会保険の違いや、それぞれが提供する保障内容を確認し、どのように民間保険を活用できるかを見ていきましょう。
社会保険の保障範囲
民間の生命保険の加入を検討している方や実際に加入している方は多いと思います。
しかし、国が用意している国民健康保険や社会保険について考慮して民間の保険に加入している方はあまりいないのではないでしょうか。
自分は社会保険料を年間いくら払っているか、正確に答えられる人も少ないでしょう。
民間の生命保険を検討する前に、まずは国が用意している保険について理解しておきましょう。
まずはよく聞く「国保」「社保」とはどのようなものなのでしょうか。
両者の概要を理解しておきましょう。
国保(国民健康保険)
国保とは「国民健康保険」の略です。国民健康保険の他に後期高齢者医療保険も国保の一種です。
国保に加入するのは自営業者、経営者とその家族や75歳以上の後期高齢者です。
社保(社会保険)
社保は「社会保険」の略です。社会保険には医療保険や介護保険、雇用保険も含みます。
社保に加入するのは公務員や会社員とその扶養に入っている方です。
国保と社保の違いは?
国保と社保にはどのような違いがあるのでしょうか、それぞれの違いを確認しておきましょう。
保険料の自己負担割合
国保と社保における最大の違いは自己負担割合です。
国保は全額自己負担であるのに対し、社保は労使折半となっており、会社と労働者が折半して支払っています。
医療費の自己負担割合は同じ3割なので、社保の方が自己負担の観点ではお得であると言えるでしょう。
扶養人数の考え方
国保と社保には「扶養人数」という概念に大きな差があります。
国民健康保険には保険料を算出する際、世帯単位で年収や加入者の数、加入者の年齢等によって保険料が決まります。
世帯内の家族が多ければ多いほど保険料は高くなっていく仕組みとなっています。
一方、社保は扶養している人数が多くても保険料は変わりません。
そのため、世帯内の人数が多ければ多いほど社保が有利となっていきます。
保障内容
国保と社保では保障内容も異なります。
違いを理解する前に、まず何が一緒であるのか理解しておきましょう。
国保と社保の保障内容が同じであるのは、「自己負担割合(3割)」「高額療養費制度」「出産一時金」です。
一方、大きく違いがあるのは「傷病手当金」と「出産手当金」です。
「傷病手当金」は、加入者が病気や怪我で就業不能状態になった時、欠勤4日目から手当金を受け取ることができる制度です。
支給期間は1年半ですが、万が一働くことが出来なくなった方には大変ありがたい制度ですね。
もう一つの「出産手当金」は出産した際に、産休・育休を取る際に支払われる手当です。
産休を取ると、働いていないのに会社からお金をもらっていると勘違いされる方も多いですが、出産手当金は会社から支給されているわけではありません。社会保険組合から支給されているのです。
年金はあてにしていいの?
保険と並ぶ二大社会保障である「年金」についても簡単に解説したいと思います。
まずは、各年金の種類について把握しましょう。
社会保険制度で大きな保障となるのが厚生年金です。
厚生年金は年金制度の2階建て部分と言われている制度です。
厚生年金の年金額は年収や勤続期間等によっても異なりますが、国民年金よりも大きな金額となるケースが多く、会社員や公務員が退職すると収入の中心となります。
逆に、厚生年金の支給が無い、自営業者等は会社員や公務員に比べると年金が少なくなります。
厚生年金の中にも様々な種類の年金が用意されています。
老齢厚生年金
厚生年金には年齢が65歳になった時に受け取れる「老齢年金」があります。
老齢年金は現役時代の収入や加入期間等によって受け取れる金額が異なります。
収入が少なくなる、リタイア後の生活のために用意されている年金です。
障害厚生年金
病気や怪我などで最初に医師の診断を受けた時に厚生年金に加入している人の場合は「障害厚生年金」、国民年金に加入している場合には「障害基礎年金」を受け取ることができます。
障害により働くことが難しくなった方のために用意されている年金です。
遺族厚生年金
在職中に死亡した場合に遺族が受け取ることが出来る年金です。
遺された家族の生活のために設けられている制度です。
介護保険
介護保険とは介護が必要な方がサービスを負担が少なく受けられる制度です。
介護保険は40歳になると自動的に徴収され、加入している保険料と同じ用に徴収されます。
特に手続きの必要はありません。
介護保険のおかげで介護が必要な方の自己負担割合は所得により1割~3割となっており、必要な方が自己負担を少なく介護を受けることが出来ます。
国保・社保の制度を理解して民間保険を検討
日本の公的保険制度は海外に比べてかなり充実しています。
しかし、当事者である日本国民にはそのことがあまり知られていません。
民間の保険同士で保障内容がかぶらないようにするのは当然のことですが、国が用意している社会保険も考えて不足している部分を民間の保険でカバーするように心がけた方が良いでしょう。
そのためには、まずご自身の加入状況を確認することが重要です。
経営者や自営業の方の保障内容と公務員や会社員が加入している制度ではかなり保障内容や保障額、老後に受け取れる年金額も異なります。
医療保険や死亡保障・貯蓄型の保険でもまずはご自身の公的な保険制度について理解されてから検討した方が良いでしょう。